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事業の立ち上げ当初に一度、パンフレットはお送りしておりましたが、今回、年度当初で内容を少し精査変更したことに加え、ホームページ立ち上げのご報告とあわせて再送させていただきました。
精神科病院や入所施設をはじめ、各精神科診療所、障害福祉サービス事業所、不動産関連業者など200箇所以上の機関に送らせていただきました。
この事業主体は、精神科病院へ社会的入院されている方々への支援を中心に組み立てられた事業ではありますが、例えば、その方が必要としているかどうかは閉鎖病棟に入院しておられる方々の手元に届いているのだろうか、とは常に抱いている疑問でもあります。特に精神障害領域、知的障害領域では、さまざまな情報がご本人たちの手元へ届きにくい現状にあることは否定できないと思っています。特に医療域にいると、福祉領域の動きについては関係者すら知らない、ということも多々あり、私の経験の中でもアンテナの高さは常に重要な課題のひとつでもありました。
先日も、家族教室でお話をさせていただいた時に、「病院の一件、一件に訪問して、この事業の説明を中に入って行ってしてほしい。」との激励を受けましたし、他の施設入所者の方からも「この事業を必要としている入所者はたくさんいる、施設に来て全員を前に話をしてもらえないだろうか?」との提案もいただきました。ご希望があれば、どこでもお邪魔させていただきますし、センターからも様々に調整や工夫もさせていただこうと思っています。
早速、今日もお一人、パンフレットを見て事業所の方とご相談にお見えになれました。
まずは、このパンフレットを手にした方から、一人でも多くの方へ情報が伝わっていくことを祈ります。
でも、条件が整えば退院できない患者なんて、ゼロではないでしょうが、殆どいないと考えています。ただし、その『条件』が問題です。『条件が整えば退院可能』という定義ですが、今日アパートが空いていれば一週間以内に退院して単身生活が可能であるという患者もまた殆どゼロであるというのも事実です。
当センターのサポートを得ながら、時間をかけて退院に持っていくのに、病院として負担が軽くなりました。9月30日に退院した方については、本当にお世話になりました。
考えられないような環境と人員を配置すれば、退院できない患者なんていないと思います。例えば医療観察法の指定入院医療機関には患者一人当たり月額150万が支払われます。1人の患者にそれだけの人件費も含むお金が使えれば、多くの患者は退院可能かもしれません。しかしそれ以上の費用が必要な患者も居るのです。
さらに在宅の場合を見ても、家が経済的にまたは人員的に裕福で、本人を包み込んで、滅裂思考を含め精神症状が落ち着いているとはとてもいえないけれども、在宅で周りの助言指導を受けながらそれなりの生活をしている患者が、私の外来に何人か通院しています。
入院継続している彼らを社会に帰すに当たっての問題は、急性に悪化した時の医療の対応が十分にできるかということと、社会が彼らを受け入れるためにコストをどれくらい負担することが可能かということです。コストが不十分なまま社会に返すということはいろんな問題をはらみ、かかわる人たちにとって、精神的・身体的に大変な状況となります。
センターの方、これからも利用させていただきますので、燃え尽きないように頑張ってください。