病棟での学習会①

先日、療養病棟で学習会の第一回目を開催いたしました。
入院患者さんの8割くらいの方に参加いただき、グループワークもいれての一時間あまりでした。
当初、「今日はどのくらいの時間がかかるの?」、「一時間?えっ、一時間半もあるの?」、「できれば30分にしてほしいなぁ・・」なんていうのが開会の挨拶でしたが、いざ始めてみると活発に意見もいただき、皆さんにとっても予想以上に短く感じた時間でもあったようでした。
「地域にはいろいろな社会資源があることがわかってよかった」、「安心した」と言いつつ、「でも、やっぱり私はここがいい」、「今のままでいい」と感想を言われる方もいて、長く「生活」の場を担ってきてしまった医療の役割は複雑です。
次回からは、地域で生活している当事者の方にも、「自分も最初は病院のほうが安心だと思っていたけど、でも実際退院してみてこんなことがよかったよ」、「でもこんな苦労もあるよ」、「こんなことやってるよ」・・を語っていただく中で「リアルな町での暮らしぶり」が垣間みえるといいなぁ・・と思っています。

きっかけづくりは始まったばかりです。

第28回 生活力スキルアッププラン

今回のメニューは、フライパンでつくる中華丼とにら玉スープ、デザートに牛乳かん。庭で採れた「むかご」の塩茹でと静岡土産の抹茶饅頭のおまけつき。
とにかく、超大盛りの中華丼に四苦八苦しながらも大半の人たちが完食。「もうおなかいっぱい、何も入らない」なんて言っているわりには、冷たい牛乳かんはぺロッとたいらげられるのが不思議です。
どんぶりものは、希望がありながらなかなか実行できなかったのですが、白菜、しいたけ、にんじん・・と野菜のぐだくさんでヘルシーなどんぶりに、最初は「中華丼って外で食べるもの、自分にはハードルが高くて作れない」みたいなイメージだったメンバーも、味付けの途中からは「これなら自分のレシピに加えられそうです。」と前向きモードに変換していかれました。
キャベツは買っても、鍋を一人ですることはほとんどないし、白菜はちょっと距離のある具材だったようですが、一玉じゃなくて、1/4のカットもあるよ、と聞き作る意欲も倍加したようでした。

 

 

 

「次は、これいれるんだっけ?」、「もう、いいかな?」・・
「味つけは私のほうが上手だとおもうなぁ・・」なんて会話が聞こえてきそうです。

 

 

職員が増えました(^.^)

11月1日から、女性職員が一名増えました。
一応、来年3月までの契約(予定)で、嘱託ではありますが、常勤3名の体制になりました。
机は、事務所の他事業との配置バランスの都合もありますが、パート職員もいれて4名が横一列です。
なかなかコミュニケーションのとりづらさもありますが、当面はいたしかたありません。

今日で4日目。
今週は他都市からの視察もあり、物件の下見の同行、圏域の定例支援会議、地域移行ワーキング。今日の午前中は生活力スキルアッププラン、午後には病院のデイケアの文化祭にお邪魔し、駐車場の調整のために単独での近隣の探索・・とめまぐるしい数日だったことと思います。そして月曜日は朝から一人で留守番です・・
生活力スキルアッププランの最初はどうしていいかわからなくて戸惑ってしまいましたけど、でも楽しかったです・・と笑う彼女。大盛りの中華丼も周辺の探索の中でうまく消化されたことと思います。
このはじめのころの、誰にも共通する、戸惑いや緊張、不安、心配、頼りなさ・・そんな感覚を大切にしつつ、「次」の経験につないでいってほしいと思っています。

いろんな場面でお会いすることもあると思います。よろしくおつきあいください<m(__)m>。

静岡に行ってきました

10月の末に静岡県へ行ってきました。
全国精神医療審査会全国協議会へ研修で行かせていただいたものです。
精神医療審査会にかかわって数年。今の自分の立ち居地を再確認するために参加したものです。
あわせて、今年開業した福岡空港━静岡空港ラインに搭乗すること、今春まで地域生活支援サポーターとして活動してもらっていたメンバーの一人が大学院に進学していて久しぶりに彼に会うこと、富士山をまじかに見上げること、有名なB級グルメを堪能すること・・など周辺の目的もたくさんありましたが・・。
初日はあいにくの雨模様、翌日も曇り空、富士山は雲のなかでした。朝は雲の切れ間に見えていたとも聞きましたが・・、次回の楽しみにとっておこうと思います・・
でも、改めて、静岡はお茶の国だなぁ・・と実感しました・・








静岡空港でみかけた、障害者の表示。車椅子マークはある意味、象徴的なものですが数ヶ国語の表示を比較してみて複雑な思いでみつめてしまいました・・

青森林檎とバラと・・

Ｍさんは、引っ越して一年と一日目。
去年の今日、転居した日の夕方、一緒に電話回線やガスの開栓の調整、室内のかたずけ・・などお手伝いした時間がとても懐かしく思い出されます。久々の一人暮らしへのチャレンジは不安がいっぱい。特に初日は今まで多くの人のいる生活から「一人」という空間に変わることもあって寂しさや心細さも加わっていたことと思います。そして、初めての土地でもあり周辺の住環境になじむのも大変で、まずは地図を買うこと、そして地図を片手に足で歩いて確かめて・・という毎日でした。ちょっと膝を痛めたこともありましたが・・
でも、あれから一年。ようやくどこに何があるかわかるようになりましたよ、と微笑むＭさん。
ウォーキングも趣味で、９月末にはちょっと田舎に「空気を味わいに行ってこられた」とか・・
新しい生活を楽しんでおられるようです。
一年て、長いようにもあるけど、たってみたらあっという間だったかな・・と振り返るＭさん。

昨日は、青森から送られてきたというリンゴとバラの花と・・いただきました。
「青森からリンゴをたくさんいただきました。一人では食べきれません。少しお手伝いしていただけますか？・・」
甘酸っぱくて、でもしゃきっとした歯触りがとても美味しかったです。

Ｍさんの一年分のいろんな思いがそのリンゴの味に凝縮されている気がしました。