秋

今年も秋が来た・・
食欲の秋、実りの秋、スポーツの秋、読者の秋、勉学の秋・・
人それぞれのさまざまな秋・・

今年は、センターにとっては、別れの秋です。
続けて、お二人が亡くなりました・・
突然の死・・、そんなつもりじゃなかっただろうなぁ・・
50代と60代、早すぎる死。
まだまだやりたいことがたくさんあったんだろうなぁ・・
最後の言葉は聞けなかったが、そんな気がする・・

お二人ともひそやかに送られていった。
まだ、センターの携帯には、お二人の番号が残っている。

 この果物は、「むべ」
  「むべなるかな」の故事にある「むべ」
 天智天皇の時代から、長寿の食べ物といわれているものらしい。
 アケビとそっくりだが、口をあけることはない。熟れ具合を見極めるのは難し
 い　。
 人も同じ。言葉だけではわからないが、言葉がないとわからないこともたくさ
 んある・・
　　

 

ちょっとづつ、ちょっとづつ・・

Aさんが退院して二週間とちょっと。
たかが二週間、されど二週間・・

担当は男同士、金子スタッフ。
退院当日は、一緒に自宅へ帰宅。銀行や買い物へ同行
翌日の訪問看護の初日には同席
保護課や初回の通院へ同行
物干しざおや洗剤、携帯用灰皿、ホワイトボードなど生活用品の購入へ同行
地域の民生・児童委員さんとの調整
・・・・
Aさんに聞くと、「まだ気兼ねしているようですねぇ・・」と評された金子スタッフ。
でも、ちょっとづつ、ちょっとづつ・・、その信頼の礎は高くなっている気がします・・

 

けがの功名

えっ、調理室の予約がとれてない??
さて、どうしましょう。この日の生活力スキルアッププラン・・

苦肉の策で800円のプチツァーをみんなで企画。
どうする?、どこへ行く?、何食べる?
メンバーも集まって、みんなで喧々諤々・・
「うどんがいいよ」、「焼肉はどう?」、「あんかけのそばが美味しいってきいたよ」、「お弁当買ってどこかに持っていこうよ」、「雨、大丈夫?」、・・は当然ながら、「忘年会とか新年会しようよ」、「夜に焼肉食べに行きたいなぁ・・」・・ついでの希望もちらほら。









結局は、野菜たっぷりの戸畑ちゃんぽん(400円)を食べて、若戸渡船(片道　大人100円、障害者や高齢者は50円)で若松へ、波止場周辺を散策、そしてお土産にみんなでクロワッサン(120円)をひとつづつお土産に帰路へ。・・ちょうど2時間　620(720)円のプチ旅。

意外と歩くくことの少ない、戸畑駅から渡し場への道。
「おいしそうなカレーやさんがあるよ。420円のカレーがあるよ。ここにも行けるね」、「こんなところに中華料理屋さんがあるよ、高そう・・」、「一度、来たことがあるけどおいしかったよ」・・なんておしゃべりにも花が咲きました。
潮風、波の音、海鳥、行きかう船、・・

こんなプチ旅、あなたもいかがですか?

生活力スキルアッププラン

生活力スキルアップは、9月の開催で50回を迎えました。

デイケアでカレーを作っても、それぞれのパートが別れているので、ジャガイモの皮をむいた、ニンジンを乱切りにした、肉を一口大に切った、玉ねぎが目にしみた、ルーがなかなか溶けなかった・・いろいろ。最終的にカレーは食べられても、部分しかしていないので、家に帰って一人でつくろうとしたらよくわからないんだよね。そんなＡさんの言葉をうけて、簡単な料理でも最初から最後までの工程を自分でになう、ひとつでも料理のレパートリーを増やしてもらおう・・、そんなコンセプトで開始して早や４年あまり。

先日、訪問したＭさんの料理レパートリーは、スープカレー、野菜炒め、お好み焼き、ぎょうざ・・みんなこのプランで覚えました。キャベツ、もやし、じゃがいも、豚肉、にんじん・・。使う食材も限られています。時に、実家から大根持っていく？、とかなすあるよ・・などいわれるそうですが、どう使っていいかわからないし腐られてしまうともったいない・・と断るとか・・。でも、ちょっと気になって血液検査もしたけどバランスはいいみたいで何も問題はありませんでした、とにっこり。
最近、Ｍさんのプランへの参加はありませんが、日々の生活の中で活かされていることは大きな喜びです。

前回の50回目には、このプラン初の親子参加がありました、お母さんと小学生の女の子。
二人でよく作る簡単メニューのレシピも持ってきてくれました。
51回目プランでは、そのひとつ、一銭洋食もお目見えします。
次回には、「日々鍛えられているＡさん」からの参加希望ももらっています。

次回は、鮭のムニエルと一銭洋食、松茸のお吸い物（当然、インスタントですが・・）

なるべく簡単で、でも季節が感じられて、安くて、美味しくて・・
これからもそんなメニューを一緒に作っていきたいと思います。


 

彼とつきあえれば上級者ですよ・・

彼は、精神保健福祉手帳1級(主病名は、てんかん)をもっています。
先週の金曜日に退院したぱかり。
ずっと、お母さんと二人で暮らしてこられましたが、市営住宅への住み替え手続きの途中でお母さんが急死。
転居に際してのごたごたの中で入院となっていて、今回、初めての一人暮らしの開始です。
なかなか彼の生活力が見えず、周囲の不安はたくさん・・
調理、掃除、洗濯、買い物、金銭管理、服薬管理、町内とのつきあい、日中をどう過ごすか・・
加えててんかんの発作、彼独特のこだわりや粘着性、記憶力の低下・・

これまで、年に2,3回は、超ド級の不機嫌発作があり、そうなるとまったく手をつけられないのだとか・・
その逆鱗に何度かふれた・・、と語る主治医。
僕はもう十分鍛えられたから、違う人を鍛えてもらおう・・
「彼と付き合えれば上級者ですよ」

みんなで、彼に鍛えられようと思います・・
これから続く、彼の日々のためにも・・